ゴミ屋敷を売却するまでの5つの手順
近年、核家族化が進み、親と別世帯で暮らす人が増えていることから、「ゴミ屋敷を売却したい」という人は増えています。
「親が一人暮らしになり、亡くなった後、相続した家がゴミ屋敷だった…」
「親が生前所有していた家を売ろうと思ったら、ゴミ屋敷化していた…」
といったような事例も少なくないのです。
しかし、売却したい家がゴミ屋敷の場合、他の不動産と同じように売却することはできません。
ゴミ屋敷には、大量のゴミや不用品の片付けだけなく、悪臭や害虫など数々の問題があるのです。
ただし、ゴミ屋敷でもしっかり手順を踏んで準備を行えば、スムーズに売却することができます。
そこで今回は、ゴミ屋敷を売却するために必要な5つの手順をご紹介いたします。
Contents
家のなかに前住人のゴミが放置されたままの家を、大金をはたいて「買いたい!」と思う人はあまりいないでしょう。
どんな物件にも言えることですが、たとえゴミ屋敷でもゴミが残ったままでは売却できません。
そのため、まずは家に残ったゴミや不用品をすべて処分することから始めます。
ゴミ屋敷のゴミを処分する方法は、
の2通りあります。
ゴミの量が比較的少なく自力でも処分できそうな場合は、家庭ゴミに出した方が費用も抑えられます。
しかし、ゴミ屋敷化してしまった住宅は、自分では手が付けられないほどゴミが蓄積しているケースがほとんどです。
足の踏み場もないほどゴミに溢れ、自力で処理できない場合は、ゴミ屋敷の片付けを専門に行っている業者の力を頼りましょう。
ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼すると決めたら、まずは業者選びから始めましょう。
業者を選ぶときは、1つだけでなく複数の業者から見積もりを取るのが基本です。
ゴミ屋敷の片付けにかかる作業費用やスタッフの質、その他サービスは業者によって違いがあります。
複数の業者の見積もりを取り、料金やスタッフの対応などを見比べて、納得して依頼できる業者へ依頼することが重要です。
ゴミを片付けたら、次は室内の掃除を行います。
長い間ゴミが放置されたゴミ屋敷は、かなり汚れが蓄積しているため、自力ではどうにもできない場合がほとんど。
そのため、自分でキレイにならない場合は、ハウスクリーニング業者に任せた方が手っ取り早いです。
ゴミ屋敷片付け業者のなかには、片付け後の清掃も対応しているところもあります。
ゴミ屋敷化した家は、汚れやカビが蓄積しているため、プロの力を借りないとキレイにならないケースが多いです。
家の売却を検討しているのであれば、一気に清掃まで依頼して、室内をキレイにしてもらった方が効率も良くなります。
ゴミ屋敷の片付けと清掃を終えて、すぐに不動産仲介業者へ買取の依頼をするのはまだ早いです!
売却相談をする前に、自分でも「いくらくらいで売れそうなのか」をしっかり調べましょう。
ネット上には、実際に取引された物件の売買価格が確認できるサイトがいくつかあります。
築年数や立地などから、おおよその売買相場を知っておくことは、物件を売却するうえで重要です。
とくにゴミ屋敷の場合は、相場より安い買取額を提示されるケースが多く、安く買いたたかれる可能性があります。
事前に買い取り相場を調べておけば、安すぎる値段での売却を回避することが可能です。
片付け、清掃を終え、買い取り相場を把握したら、不動産仲介業者へ依頼します。
このとき、相談する不動産仲介業者を1つに絞ってはいけません。
複数の業者へ依頼し、価格を比較することで、買取額をUPに繋がる可能性があるからです。
また、不動産仲介業者によって、戸建ての売買が得意なところもあれば、マンションの売買を多くと取り扱っている業者もあります。
業者ごとの強みや得意分野が異なるため、比較検討し、売却する物件に合う不動産仲介業者を選ぶことが買取額にも大きく影響するのです。
依頼する不動産仲介業者を決めたら、その後は他の住宅を売却するときと同じ流れです。
不動産仲介業者と媒介契約を結び、購入希望者が見つかれば売買契約を結びます。
ゴミ屋敷を売却する際は、1つ必ず注意しておきたいことがあります。
それは、「以前ゴミ屋敷だったことを購入者に伝えること」です。
ゴミを片付けて清掃し、キレイになったとしても、もともとはゴミ屋敷だった事実は変わりません。
いったんゴミ屋敷化してしまった住宅は、見えない部分が腐食していたり、汚れが残っていたりする可能性もあります。
購入希望者が現れたら、以前はゴミ屋敷だったことを売買契約を結ぶ前に伝えることで後々のトラブルも回避できるかもしれません。
ゴミ屋敷を売却する場合、片付けや清掃を済ませてから不動産仲介業者へ依頼するのが基本的な流れです。
しかし、大量のゴミが残ったままのゴミ屋敷の状態で買い取りを行っている不動産会社もあります。
ゴミ屋敷のままで買い取ってもらえれば、片付けや清掃をする必要がないので手間がかかりません。
また、近隣の方にゴミ屋敷であることが気づかれていない場合は、周囲に知られることなく家を売却できるメリットもあります。
ただし、ゴミが残ったまま売却すると、買取額は相場よりも低いです。
価格は不動産会社によって異なりますが、相場の5~7割程度の価格に下がってしまいます。
ゴミ屋敷として売却する場合は、メリット・デメリットを踏まえたうえで検討しましょう。
・早くゴミ屋敷を売却したい ・片付けや清掃を依頼する手間を省きたい ・安値でもラクして売却したい ・周囲にゴミ屋敷ということをバレたくない |
このいずれかに当てはまる方は、ゴミ屋敷としての売却が向いています。
ゴミ屋敷化してしまった家は、普通の家を売却するよりは手間も費用もかかります。
ですが、ゴミ屋敷だからといって売れないわけではありません。
しっかり手順を踏んで準備をして、ゴミ屋敷を納得のいく形で売却しましょう。