隠れゴミ屋敷とは何か?身近にあるかもしれないゴミ屋敷
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ゴミ屋敷は、テレビなどのメディアでも大きく報道されることが増えている社会問題です。
自宅や庭などの敷地内にゴミが大量に溜っている状態だと、衛生面でも近隣住民に被害が及ぶことがあります。
生ゴミなどを目当てにやってくるゴキブリなどの害虫や、ネズミなどの害獣、異臭なども大きな問題となっているため、最近ではゴミ屋敷に対する条例を定める市町村も増えてきています。
しかし、テレビで報道されているゴミ屋敷のほとんどが「一軒家」であることに気付いているでしょうか。
一軒家はマンションやアパートと比べると窓が多いため、家の中にゴミが溜っているのが外から見ることが出来ます。
また、庭などの敷地にゴミを溜めていると、道路や敷地外にまでゴミが溢れるので、ゴミ屋敷だと早期発見することが出来るのです。
最近増え続けている「隠れゴミ屋敷」は、アパートやマンションなどの見えない部分で起きているゴミ屋敷のことで、特に一人暮らしの20代から30代の人を中心に増えてきています。
アパートやマンションに住んでいる人で、隣の部屋の人がどんな人かわからないというケースは少なくありません。
ましてや家の中がどうなっているかなど想像することもないはずです。
さらに、隣の家の人が毎週ゴミを定期的に出しているかの確認を取ることも難しく、気付けば隣の部屋が隠れゴミ屋敷になっているというケースが増えているのです。
アパートやマンションの場合は、ゴミ屋敷になっていることに気付くことが遅れてしまいがちです。
気付いても、大家さんや管理会社から複数回通告があってからでないと強制執行を行うことが出来ないことが多いので、隠れゴミ屋敷は問題が深刻化することが多いです。
ゴミ屋敷に住んでいる人は、心に大きな問題を抱えていることが多いです。
一人暮らしで仕事から帰って寝るだけの生活の中でゴミを溜めてしまっても、一人暮らしではそのことを無視することが出来てしまうので、ゴミ屋敷化しやすくなっているのです。
ゴミ屋敷になってしまえば、住んでいる本人も誰にも相談出来ずに悩んでいることも多いです。
単身世帯であればゴミの片付けも一人で行わなければならず、かなりの労力になってしまいます。
単身世帯の20代から30代の若者、そして単身の高齢者が増えているからこそ、隠れゴミ屋敷は増えやすいのです。
仕事で忙しくしている単身世帯は、24時間のコンビニのお弁当やスーパーのお惣菜などで食事を済ませてしまうことが多いです。
お弁当のプラスチックの箱はどうしてもかさばってしまいます。
そのため、ゴミが増えやすく、放置しやすくなってしまうのです。
単身世帯で仕事が忙しいと、ゴミを捨てるのも一苦労なので、家の中にゴミが溜ってしまう状況にも陥ってしまいます。
それ以外にも、通販をよく利用する人は家の中がダンボールだらけになってしまい、それがゴミ屋敷の引き金になってしまうケースも少なくありません。
家の中に少しずつゴミが増えていき、そのことになれてしまう。いつもよりゴミが増えても気付かず、気付いたらゴミ屋敷になっていることが多いのです。
住んでいる地域によっては、ゴミの分別が複雑です。
捨てる曜日が決まっているのはもちろんですが、ダンボールなどの資源ゴミを出せる日が月に1~2回しかないという地域もあり、そのゴミを捨てる日を逃してしまうと家の中にゴミを放置したままにしなければいけないので、ゴミ屋敷化しやすいです。
アパートやマンションは管理人がいて、ゴミの分別が間違っていると戻されるというところもあります。
ゴミの分別をするのが面倒、分別したのに戻されたものを隠してしまう人も多く、結果的にゴミ屋敷になってしまう人も多いです。
このように、アパートやマンションはゴミ屋敷になっていても発見が遅れてしまうこと、単身世帯がゴミ屋敷化しやすい状況を考えると、今後も隠れゴミ屋敷は増えていくでしょう。
隠れゴミ屋敷は、誰にでも起こりえるものです。
特にワンルームの部屋のゴミ屋敷を清掃する依頼は近年増加傾向にあり、単身者の隠れゴミ屋敷化は進んでいるといっても過言ではありません。
・仕事が忙しく、ゴミの分別をするのが大変な人
・通販をよく使い、買い物依存症の人
・部屋の片付けが苦手な人
・友人や家族、恋人など何でも話せる人がいない人
このような人は隠れゴミ屋敷になりやすいです。
特に、仕事が忙しくて定期的にゴミを捨てることが出来ていない人や、買い物依存症で通販などを頻繁に利用している人は、隠れゴミ屋敷になりやすいです。
また、孤独を感じやすい人もゴミ屋敷になりやすいです。
友人や家族とも疎遠になっていたり、自分のことを話せる友人や恋人がいなかったりすると、孤独を感じやすいです。
孤独を感じるとゴミがあることに安心する人の場合は、ゴミ屋敷化が加速するでしょう。
それ以外にも、部屋の片付けが苦手な人は、片付けを計画、実行することが苦手なのでゴミ屋敷になりやすいです。
近所で隠れゴミ屋敷を見つけた場合は、まずは大家さんや管理会社に連絡をしましょう。
ゴミ屋敷になっている場所への対処は、大家さんや管理会社から直接アプローチしてもらった方がよいでしょう。
もしも、害獣や害虫などの被害が出ている場合は、その旨を伝えて早急に対処してもらうようにしましょう。
ゴミ屋敷に住んでいる人もゴミ屋敷で悩んでいるケースが多いので、直接苦情を言いに行くとトラブルのもとになってしまう可能性があります。
まずは自宅を清潔にして、害虫や害獣、異臭などの対策をするようにしましょう。
ベランダなどにゴミが溜っていて困っている場合は、その写真を撮っておくことも大きな証拠になるので、可能な範囲での証拠集め、そして管理会社への連絡を定期的に行うようにしてください。
隠れゴミ屋敷はゴミ処理会社などが対処することが一番手っ取り早いですが、住んでいる人が嫌がることもあるため簡単にはいきません。
管理会社や大家さんへの早めの連絡がゴミ屋敷対処の近道です。